アパレル業界の構造-川下編-

アパレル業界の構造-川下編-

こんにちは!

ついにアパレル業界の構造シリーズは最終回を迎えました!

突然決まった異例の連続連載。長かった。。。

 

服が出来るまでには長い生産工程を経て、

掛かった工程の分だけ携わる人がいるということを、
前回までの内容で知っていただけたかと思います。

今回は完成した服を私達の手元に届けてくれる、

小売店やセレクトショップ等が含まれる川下編をお届けします!

前回に引き続き、ショッピングモールや百貨店等、皆さんが一番イメージしやすいカテゴリーなのではないでしょうか。

それではよろしくお願いいたします!

 

【元キャリアアドバイザーが教える、意外と知らないアパレル業界の構造ー川下編ー】

 

ー前回までのおさらい

日本では、製造から販売までの工程を川に例えて『川上・川中・川下』と表現し、

それぞれに分類される企業が役割分担をしています。

 

【アパレル業界の分担】

①川上:原材料の生産、調達

②川中:原材料から製品の生産

③川下:消費者へ販売する小売りや流通

 

【川上の仕事】

繊維素材産業:紡績(繊維を糸の状態にすること)や染色加工(糸や生地等の繊維素材を着色すること) 等、繊維素材を加工し製造する

テキスタイル産業:繊維素材をテキスタイル(アパレル製品用生地)にする工程を扱う/生地の卸売業も含む

 

【川中の仕事】

アパレル産業:川上から生地等の原材料を購入し、自社でアパレル製品を製造する

SPA:自社でのアパレル製品の企画、製造に加えて、販売の機能も兼ね備えている

 

 

 

 

ー商品を消費者に販売する『川下』の仕事

川下とは、川上と川中で製造され、製品としてできあがった商品を消費者に販売する、

小売り分野に属す企業を指します。

主にアパレル小売り産業と分類され、百貨店やセレクトショップ、ECサイトなどが当てはまります。

接客や販売を行うアパレル店員がこの川下に含まれるため、

一番イメージしやすいカテゴリーかもしれません。

また、近年ではアパレルメーカーによるECサイトへの販路拡大や、前回でも触れたSPAの台頭により、

セレクトショップが、仕入れた商品だけでなく自社企画の製品を販売するセレクト編集型SPA企業として

立ち位置を確立する等、業種を分ける境界は年々薄まっています。

 

 SPAについて

 

ー川下に属する業種

■セレクトショップ

1つのブランドだけでなく、
いくつかのブランドから商品を仕入れて販売する小売店のことを指します。

ショップのコンセプトにあったブランドを仕入れて販売する等、

お店のカラーを表現しやすいところが特徴です。

ex)BEAMSUNITED ARROWSSHIPS(セレクト編集型SPA企業でもあります)

 

■百貨店/ショッピングセンター

ex)丸井、イオン、しまむら etc…

 

ECサイト

ネット上で買い物ができるプラットフォームのことで、メーカーから仕入れた商品を消費者に販売します。

ex)ZOZOMAGASEEK etc…

 

ーおわりに

今回はアパレル業界の川下についてお話しさせていただきました。

以上でアパレル業界の構造『川上・川中・川下』シリーズは終了です。

服は毎日当たり前に着ますし、近年はファストファッションのデザイン性も優れ、

気軽にファッションを楽しめる日用品に近い存在になっているのかなと思います。

私自身も良くファストファッションも取り入れますし、金銭面も含め効率的に楽しめますよね。

 

一方で、想いをもち職人の方が手間暇かけて作られた服も沢山存在しています。

そんな服を嗜好品として楽しみ、大切にすることもとても素敵なことだと思います。

この業界に属し、作り手の方達の近くにいるからこそ、

苦労や想いを肌で感じ、尚更そう思うのかもしれません。

ただ前回も述べた通り、日本の生地産地は衰退傾向にあります。

世界から高い評価を受けている日本の生地産地を絶やさぬよう、

「この素敵な服に使われている生地はどこで作られているのだろう」と、

興味を持っていただける方が少しでも増えていただけるよう、

作り手の想いや、服ができるまでの過程を発信し続けていきたいと思っています。

 

三連載に渡り、お読みいただきありがとうございました! 

ジャパンメイドを大切にしていきたいという想いをもって、
メンバー一同運営してまいりますので、

今後共キジとイロイロをよろしくお願いいたします!

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